糖尿病は冬場に注意
- 2019.02.26
- 学会・論文
https://medical-tribune.co.jp/news/2019/0225519241/?utm_source=mail&utm_medium=recent&utm_campaign=mailmag190226&mkt_tok=eyJpIjoiWW1NNFlUQXhOREExTTJGbCIsInQiOiJwUU9LY3JybHI0amNiVVwvNUxTYlJER1d6dWJqXC96bEsyRWhlcUttczVZaXBiRVZmK0NhYXF3TGxudU92VUhqZk4xdVpHYjVIMXVYa2p6VU5BaVJOMnp4RCtDTFpmN0FjbnBUbjJvVFRyNjJ6STFpWTArTmdic1ZzNjZveCtHQ3prIn0%3D
より
糖尿病の患者は、冬場に血糖や血圧などのコントロールが悪化するとの研究結果を、東京慈恵医大准教授の坂本昌也さんらのチームが米医学誌に発表した。
全国38病院で2013~14年に、月1回以上の通院を続けた患者4678人が対象。〈1〉直近1~2か月の血糖の状態を示す HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー )〈2〉血圧〈3〉血中のLDL(悪玉)コレステロール値の月別の変化を調査したところ、いずれも冬場(12~2月)は数値が高く、夏場(6~8月)は低いことが分かった。
また、これら三つの項目すべてで、治療上望ましい基準値を達成した患者の割合を調べると、夏場は15・6%だったのに対して、冬場は9・6%にとどまった。冬の方が夏より数値が悪かった理由として、寒さによる運動不足、年末年始の食生活の乱れ、風邪などが要因として考えられるという。
糖尿病患者の多くは、高血圧や脂質異常症を伴い、動脈硬化を引き起こしやすい。動脈硬化が進むと、脳 梗塞(こうそく)や心不全などのリスクが高まるため、糖尿病患者は血糖だけでなく、血圧や悪玉コレステロールの管理も大切だ。坂本さんは「特に冬場は、医療者は治療強化、患者は生活習慣の改善が重要だ」と話している。